先入観、既成概念、固定観念、色々似た言葉はあるがそれによって閉ざされていたルートがあるとしよう。
白馬のバックカントリーで馴染み深い所で言えば裏ひよ~若栗への登り返し地点。
あれ以上親沢を下山しては行けません的な感じだ。
興味の方が勝っていた頃に釣竿片手に特攻してみた事があった。
地形図だけを見れば右岸側ならそーでもなく見えるわけだが結果は「なるほど、めんどくせー、こりゃダメだ」だった(笑)
皆大好き鑓温泉からの帰りも小日向のコルに登り返すのは当たり前中の当たり前。
何故なら湯の入り沢には六左ヱ門滝があり、ゴルジュ地形だから。
その先入観にとらわれていた私は長年通れないもんだとばかり思っていた。
が、しかしである。
二週間前、パイオニアクラブのパープルツアーで杓子のJPに行くと言う噂を聞いていた。
自分達は当日、フナコッシー付近から小日向のコルに登り上げる集団を確認し、あれかな?今の時間であそこではJPは無理やろな~と思って見ていた。
当日、板職人は唐松沢をガイドし、帰りに二股でトネさんに会ったと言う。
下山口は二股、全然おかしくないのだがなぜか強烈な違和感を感じたのだ。
えっくすわんになってから心をやられた私はFBにブログを上げ逃げして他の投稿を見ないようにしているのだが(笑)たまたま直ぐ下に出ていたパイオニアクラブの投稿は湯の入り沢方面に滑っていた。
あの時間から登り返しはありえないはず・・・。(本日見返してたらしっかりゴルジュの中もあった(笑))
滑ってこれたと言う事は登って行けるはず。
答え合わせをしに行かなければならない(笑)
普通はお帰り林道を登って行くと言うのもなかなか味があってよろしい。
ガラの下部は全層のデブリにやられていたが他はまだ全然綺麗に見えた。
至る所にクラックはあるが・・・。
故新井氏が滑った一峰北面「ノンディプロマ」を見上げながら。
当時、会ったことはなかったが影響を受けた滑り手の一人でもある。
ここもだいぶ怪しくなってきたような。
明日晩からの雨で林道共々心配ですな。
滑って来た跡があるだけで安心?
後は昇温による雪崩に注意して。
振り返ると押し出し、ガラガラが美しい。
側壁が威圧感を与えてくるも釜が開いてることも無くすんなりとシールのまま通過。
六左ヱ門滝も左岸側の斜面から楽ちんでクリアー。
こんなにすんなり行けるとは・・・。
ここまで二股出発から2.5時間しか経っていないのだ。
やはり沢沿いは最速ルートなのだ。
図書館で白馬村の歴史的な本を読むとこの沢沿いに昔は道があったらしい。
硫黄を採取したり鑓温泉のお湯を引こうとしたり、先人達には頭が下がる。
面ツル斜面を登ればご褒美が!
なーーーーーーーーーーーい!!!!!!!
湯船が出てな~い!!!!
うわさは聞いていた、湯船に穴が開いているらしいと。
石垣も起き上がって来ていてやり直さないといけないと。
どーやら今季も鑓温泉は営業出来ないかもしれない?
仕方なしに足湯だけでもと、ブルーシートを敷いて即席宴会場を設営(笑)
ビールをコロコロしたら、
うま、美味過ぎるっつ!!!
サイコーのカップラーメン、足湯も適温で言う事無し。
湯量はいつもの勢いで出てるんで湯船だけ漏れてなければ復活するはずですけどねぇ。
当初の予定では湯船で日がなゴロゴロするはずが随分と時間が余ったのでタイムリミットを14時30に設定して行ける所まで。
面ツルだが硬い...。
北面はウインドパックのパウダーモドキ、大出原はモナカに近い(笑)
2550m付近の平でタイムアップ。
なんせ二股9時出発なんで(笑)
せめてもう1時間早ければ稜線まで行けたな。
ぐるーりと。
いや~良く登って来たわ(笑)
わかってて登って来たんで文句は言えません、いや~、難しい(笑)
斜度がある真南はナイスザラメ。
薄っすらパウダー1センチが吹きだまっている所もある北面。
もちろん緩まずアイシー(笑)
中間部はレフトの壁沿いが快適に。
下部は超快適ザラメでした。
杓子の樺平付近から滑りこんで来たマニアな二人組のトレースがありました。
無事に下山!
ふーむ、鑓温泉まで3時間ですよ~。
もちろん、積雪の多い年とか雪崩とか時間帯とかその時のコンディション次第なのだろうけども上手くハマれば最速ルート。
いつまで抜けられるかは知らんけど(笑)
なんでもそうですが自分の目で確かめるって大事だな~って話。
明日は釣りして遊びます(笑)