本日、雪崩でゲスト3名を負傷させてしまいました。
いづれも、流された時に木にぶつかったことが原因です。
批判、ご意見、全て受け止めますので自分なりにどんなバイアスが働いたか検証してみます。
ゲストは5名、二名が常連の滑れるエキスパートスキーヤー、三名が初めて参加のボーダー。
要因1 今日の天気では標高が低い所や里山に底付きしない雪があれば栂池は選択しなかった。
要因2 スキーヤー2名が常連でエキスパートだったのである程度距離を取れる斜面の選択。
吹雪だったがゲストに良い斜面を滑らせてあげたい、期待に応えたいとのプレッシャー。
要因3 登りに使った斜面がシューティングクラックなどの不安定性が出なかった事による状況判断ミス。
要因4 急斜面をスキーカットで落とし、1ピッチ無事に滑った事で斜度が緩くなる2ピッチ目の警戒が緩んでしまった。
要因5 警戒が緩んでしまった事によるリグループポイントの選択ミス。
1ピッチ目、落とすべき所は落として気持ち良く滑走。
2ピッチ目、急斜面が終わり、斜度も緩み、広くなる斜面で雪崩跡を越えてスキーヤーズライト側の斜面へ移動。
リグループ地点に自分が着いた時点でシューティングクラックは入らなかったのでゲストを呼び寄せて滑る斜面を説明。
自分が滑り切って無線でコール。
自分からはゲストは見えていない。
少しの沈黙の後に雪崩発生、末端は自分まで来たが倒された程度。
すぐさま無線で呼びかけるも反応なし。
シールを付けて大声で呼びかけながら登り返し。
視界が出て、最初のボードのゲスト一人の無事を確認。
さらに登って行くと他の4名も雪上に出ているのを確認。
ボードの1名が頭に裂傷を負っていたが意識はハッキリとしており、暖かいお湯で落ち着かせる。
スキーヤー2名は二人とも板が外れて一人は見つかったがもう一人の板はロスト。
後で話を聞くと2番手のボードのゲストが3ターン目くらいで雪崩が発生して、見ていた4名の足元横から雪崩始めたらしく全員流されたとの事。
落ち着いた後に全員、身体は動くと言う事で登り返しを決意。
ゲストには自分のスキーを貸して、自分はツボラッセルで標高差80ほどを何とか登り返し尾根上へ。
尾根からは二人で片足スキーでスキー場まで下山し、ゴンドラ下山後病院へ。
こんな自分が言うのも何ですが、明日は晴れ予報、皆様、ホントに気を付けてください。
慣れないでください、今一度、風下斜面、安全なリグループポイントの確認、最後まで気を抜かないでください。
ヘルメットをかぶっていれば頭の裂傷は免れたかもしれません、ヘルメット、大事です。
明日は我が身、他人事ととらえずに、どうか十分に安全マージンを取り、無事に下山をお願いします。
真摯に受け止め、明日からより一層安全に注意してガイディングしていく所存です。
本日、遊びに来て頂いたゲスト様、負傷された方、本当に申し訳ございませんでした。
それと、ひとつお願いですがわかる人には通じる名称ですみませんがうらてんの西鵯から続く尾根の一番手前の斜面、急斜面が終わり、広くなった標高1900付近にてスキーをなくしています。
ブリザードのファットスキーになります、ストックも一本埋まっています。
雪解けと共に見つかるかもしれませんので、春に向けて見付けた方はご一報願います。
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